今、ブログとかでよく見る医療ダイエット(痩身)って大丈夫なの?国が認めてないって聞いたけど・・・
医療ダイエットは保険診療とは異なり自由診療というものに大半が分類されるので、そのあたりも交えてお話したいと思います。
医療ダイエットの薬は保険診療?自由診療?
そもそも保険診療と自由診療は何かというところからお話いたします。
保険診療とは?
保険診療は、日本の公的医療保険制度に基づいた診療です。
国民健康保険や社会保険などに加入している場合、病院やクリニックで受ける診療や治療の費用の一部を、国の医療保険が負担してくれる仕組みです。
保険診療の特徴
- 費用負担が少ない
診察や治療にかかる費用の一部(通常70%)を保険でカバーするため、患者は残りの30%を自己負担します。年齢や所得に応じて、負担割合は異なることもあります。 - 対象となる治療が決まっている
保険診療では、保険が適用される治療や薬があらかじめ決められています。基本的な病気やケガの治療には保険が適用されますが、選べる治療の選択肢が限られる場合があります。 - 一般的な治療が中心
風邪やインフルエンザなど、一般的な病気に対してはほとんどが保険適用内です。糖尿病や脂質異常など生活習慣病などほとんどの疾患が対象となっています。国が認めた治療が目的のものとなります。
2. 自由診療とは?
自由診療は、保険の適用外となる診療や治療を指します。
患者が費用の全額を自己負担することになるため、費用が高額になることがありますが、保険診療では受けられない治療や先進医療を選ぶことができます。
自由診療の特徴
- 全額自己負担
治療や診察にかかる費用はすべて患者が負担するため、保険診療と比べて費用が高くなる傾向があります。 - 選べる治療が広がる
保険適用外の治療法や先進医療、特殊な検査、最新の薬を選ぶことができるため、より個別のニーズに対応した治療が可能です。 - 美容や特殊治療が中心
例えば、歯科のホワイトニングや美容整形、最新のレーザー治療、特別な健康診断などが自由診療に含まれます。
もうお分かりだと思いますが、
医療ダイエットの薬は治療ではないので基本的に自由診療となります、、、が!!
実は肥満症という疾患に対しては適応になっている薬があり、それは保険適応となっております。
ちなみにですが、、
肥満と肥満症は異なる概念となります。
肥満は疾患ではなく、あくまでも太っているという状態であり、
肥満症は肥満によって健康障害出ており、減量が必要な病態をいい、疾患となります。
肥満症の治療に承認された薬「ウゴービ」
「ウゴービ」は、肥満治療に使われるGLP-1作動薬と呼ばれる薬の一種です。
体内で血糖値を調整するホルモンGLP-1に似た働きをすることで、満腹感を高め、食欲を抑えます。(細かなメカニズムはここでは省略します。)
ただし、ウゴービは肥満症なら必ず処方されるという訳ではなく、条件が決まっています。
その条件(適応)というのが下記となります。
そして、全医師が処方できるわけではないんです。
最適使用推進ガイドライン(参照:https://www.pmda.go.jp/files/000265450.pdf)で施設や医師の要件が定められています。
下記抜粋しましたので興味がある方は是非。
本剤の投与により重篤な副作用が発現した際にも適切な対応をすることが必要であるため、以下の①~③のすべてを満たす施設において使用するべきである。
① 施設について
・ 内科、循環器内科、内分泌内科、代謝内科又は糖尿病内科を標榜している保険医療機関であること。
・ 高血圧、脂質異常症又は 2 型糖尿病並びに肥満症の病態、経過と予後、診断、治療(参考:高血圧治療ガイドライン、動脈硬化性疾患予防ガイドライン又は糖尿病診療ガイドライン及び肥満症診療ガイドライン、肥満症の総合的治療ガイド)を熟知し、本剤についての十分な知識を有している医師(以下の<医師要件>参照)の指導のもとで本剤の処方が可能な医療機関であること。
・ 施設内に、以下の<医師要件>に掲げる各学会専門医いずれかを有する常勤医師が1人以上所属しており、本剤による治療に携われる体制が整っていること。また、以下の<医師要件>に掲げる各学会専門医のうち、自施設に所属していない専門医がいる場合は、当該専門医が所属する施設と適切に連携がとれる体制を有していること。
・ 以下の<医師要件>に掲げる各学会のいずれかにより教育研修施設として認定された施設であること。
・ 常勤の管理栄養士による適切な栄養指導を行うことができる施設であること。実施した栄養指導については診療録等に記録をとること。
<医師要件>
以下の基準を満たすこと。
➢ 医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に、高血圧、脂質異常症又は 2型糖尿病並びに肥満症の診療に 5 年以上の臨床経験を有していること。又は医師免許取得後、満 7 年以上の臨床経験を有し、そのうち 5 年以上は高血圧、脂質異常又は 2 型糖尿病並びに肥満症の臨床研修を行っていること。
➢ 高血圧、脂質異常症又は 2 型糖尿病を有する肥満症の診療に関連する以下のいずれかの学会の専門医を有していること。
・ 日本循環器学会
・ 日本糖尿病学会
・ 日本内分泌学会
なお、日本肥満学会の専門医を有していることが望ましい。
② 院内の医薬品情報管理の体制について
製薬企業等からの有効性・安全性等の薬学的情報の管理や、有害事象が発生した場合に適切な対応と報告業務などを速やかに行うこと等の医薬品情報管理、活用の体制が整っていること。
③ 副作用への対応について
医薬品リスク管理計画(RMP)の安全性検討事項に記載された副作用や、使用上の注意に記載された副作用に対して、当該施設又は近隣医療機関の専門性を有する医師と連携し、副作用の診断や対応に関して指導及び支援を受け、直ちに適切な処置ができる体制が整っていること。
海外で肥満症に対して承認されている薬
日本においては肥満症に対しては「ウゴービ」が承認されているが、実は海外ではその他のGLP-1作動薬も肥満症として承認されているんです。
その薬は下記となります。
これ見てお分かりになる方もいるかと思いますが、
成分で言えばリベルサス、ウゴービ、オゼンピックは同じ成分となります。。
日本の医療ダイエットで主に使われている薬
実は日本の2型糖尿病治療薬としてリベルサス、マンジャロ、オゼンピックは保険適応されております、、
つまりこの3種類は日本の医療現場で普通に流通している薬となります。
海外の肥満症への適応も考え、この3つが医療ダイエット(痩身)として主に使われていると思います。
リベルサス(飲み薬)
剤形:錠剤(GLP-1の世界初の飲み薬)
規格:3mg,7mg,14mg
飲み方:空腹時に1日1回
※本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。
※分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。
副作用:悪心などの胃腸障害など
※あくまでも一例となります。
注射が嫌いな方は飲み薬がいいかと思いますが、一方で毎日飲む必要が出てきますね。
オゼンピック(注射)
剤形:注射剤
規格:0.25mg,0.5mg,1mg
使い方:週に1回
※本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
※投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間(48時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。次回投与までの期間が2日間(48時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも2日間(48時間)以上間隔を空けること。
副作用:悪心、下痢、便秘などの胃腸障害など
※あくまでも一例となります。
週に1回、食事を気にしなくて使えるのが特徴ですね。
マンジャロ(注射)
剤形:注射剤
規格:2.5mg,5mg,7.5mg,10mg,12.5mg,15mg
使い方:週に1回
※本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
※投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。次回投与までの期間が3日間(72時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること。
副作用:悪心などの胃腸障害など
※あくまでも一例となります。
臨床試験ではマンジャロのほうがオゼンピックより体重減少効果を示している。
体重減少で見れば、用量(何mg)にもよりますが、効果順で言えば
マンジャロ≧オゼンピック≧リベルサス
と言われています。
医療ダイエットの副作用
薬には副作用がつきものです。
そのため薬を適正に使用したにもかかわらず、副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度があります。
その制度が
医薬品副作用被害救済制度
(参照:https://www.pmda.go.jp/kenkouhigai_camp/)
と言われるものです。
では、医療ダイエットの薬でも何らかの副作用が出た場合、この制度が使えるか・・・
結論は「使えません」
というのも、この制度はあくまでも薬を適正使用、つまり国が認めている使い方で副作用がでた場合となります。
最初にも書きましたが、薬による医療ダイエットはあくまでも自由診療となり、この制度の対象外です。
そのため、副作用が出ても自己責任となります。
自由診療の医師もどこまで対応してくれるかは不明ですので、
実際に使用するのであればクリニックの利用規約などしっかり読んだ上でこれらの薬を使うことをお勧めします。
あくまでも自己責任です。
医療ダイエットの薬の費用相場
自由診療は保険診療のように国が費用を決めているわけではないので、本当にクリニック次第になります。
ここではあくまでも相場を書かせていただきます。
※1か月分の金額感となります。
リベルサスの費用
用量にもよりますが3mgで10,000円前後ではないかと思います。
7mgの場合、15,000~20,000円前後とかなり幅がある印象があります。
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オゼンピックの費用
オゼンピックの場合、2mgで20,000円前後かなと思います。
オゼンピックは用量調整しながら使えるので、注射針を変えながら2mgを複数回に分けるイメージですね。
マンジャロの費用
マンジャロの場合、2.5mgで20,000円前後が相場かと思います。
マンジャロはこれまで出荷調整と言って、あまり市場に流通しなかったのですが、少し前に解禁されましたので取り扱うところも増えてきた印象です。
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まとめ
医療ダイエットで体重減少はできるかもしれませんが、下記に気を付けてご利用いただくのがいいと思います。
・自由診療で費用はクリニックによって異なる。
・副作用が出ることもある。
・自由診療のため公的な副作用救済制度は使えない。
・処方医が副作用に十分に対応してくれるとも限らない。
最後までありがとうございます。少しでも参考になれば幸いです!