現代人のライフスタイルにおいて、「肥満」は一過性の体型の悩みではなく、れっきとした生活習慣病のリスク要因として医療的にも注目されています。とくにBMI(体格指数)25以上で、かつ高血圧・脂質異常症・糖尿病などのリスクを併発している場合は、「肥満症(ひまんしょう)」と診断され、治療介入の対象となります。
しかし「運動が苦手」「食事制限が続かない」「市販薬やサプリメントをうまく使いたい」といった声が多いのも現実です。この記事では、薬剤師監修のもと、肥満症の悩みに対しておすすめの市販薬・漢方・サポートアイテムを解説付きで紹介します。
目次
肥満症対策のポイント:市販薬と生活改善をどう組み合わせる?
対策法 | 内容例 |
---|---|
薬によるサポート | 食欲抑制・脂肪分解・糖質吸収抑制など |
生活習慣の改善 | 食事コントロール(低糖質・高タンパク)、運動習慣 |
睡眠の見直し | 睡眠不足が食欲を増進させるため、7時間以上が理想 |
ストレスの軽減 | コルチゾールによる脂肪蓄積に注意 |
肥満症市販薬、サプリの成分
成分名 | 働き |
---|---|
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) | 便通改善+脂肪代謝促進。漢方の代表格。 |
防己黄耆湯(ぼういおうぎとう) | むくみなど水太りの対応 |
大柴胡湯(だいさいことう) | 胃腸が丈夫な方向け。ストレス性肥満にも。 |
カテキン | 脂肪の代謝を助ける。 |
ブラックジンジャー | 脂肪の燃焼をサポート。 |
【市販で買える】肥満症対策におすすめの市販薬・サプリメント
脂肪の吸収を抑えるタイプ
【ヘルシア緑茶(カテキン)】
- 特徴:脂肪の代謝を助ける茶カテキンを含む特定保健用食品。
- 成分:カテキン(540mg/1本)
- 価格帯:150円前後/350ml
- 許可表示:本品は、脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含んでおり、脂肪を代謝する力を高め、エネルギーとして脂肪を消費し、内臓脂肪を減らすのを助けるので、内臓脂肪が多めの方に適しています。
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【ファンケル 大人のカロリミット】
- 特徴:食事の糖や脂肪の吸収を抑える人気サプリ。
- 成分:桑の葉由来イミノシュガー、キトサン、ウーロン茶エキスなど
- 価格帯:2,660円〜(30回分)
- 届出表示:本品には桑の葉イミノシュガー・キトサン・茶花サポニン・ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンが含まれます。本品は、食事の糖や脂肪の吸収を抑えて、食後の血糖値と血中中性脂肪値の上昇を抑える機能があります。またブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンは、脂肪の代謝を助け消費しやすくする機能、BMIが高めの方の腹部の脂肪を減らす機能が報告されています。
基礎代謝を上げる漢方
【防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)】
- 特徴:おなか周りの脂肪が気になる人に。便秘にも効果あり。
- 主成分:ダイオウ、マオウ、ボウフウなど
- 販売例:
- コッコアポEX錠(クラシエ)
- ロート防風通聖散錠満量(ロート製薬)
- ナイシトール(小林製薬)※ナイシトールは生薬量で3種類のラインナップあり
- おすすめ:漢方で根本改善を目指す人向け
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【防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)】
- 特徴:むくみが気になる人へ。
- 主成分:ボウイ、オウギ、ビャクジュツなど
- 販売例:
- コッコアポL錠(クラシエ)
- ラクリア(ロート製薬)
- ビスラットアクリアEX(小林製薬)
- おすすめ:水太り体質の方へ
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【大柴胡湯(だいさいことう)】
- 特徴:ストレスで食べ過ぎる日が続いて、太った人へ。
- 主成分:サイコ、ハンゲ、オウゴンなど
- 販売例:
- 漢方大柴胡湯エキス顆粒(ツムラ)
- コッコアポG錠(クラシエ)
- おすすめ:便秘ぎみの方、ストレスを感じやすい方へ
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ジム活で加速!肥満症改善に効く運動とは?
ジム初心者におすすめの運動メニュー
■ 有酸素運動(脂肪燃焼)
- ランニングマシン:20~30分
- クロストレーナー:膝に優しく全身運動
- バイクマシン:下半身の筋力強化にも
■ 筋トレ(基礎代謝UP)
- レッグプレス:下半身の大筋群を鍛える
- ラットプルダウン:背中や二の腕の引き締めに
- チェストプレス:バストアップにも効果的
トレーニング頻度と目安
レベル | 運動頻度 | 推奨内容 |
---|---|---|
初心者 | 週2〜3回 | 有酸素20分+筋トレ3種目 |
中級者 | 週3〜4回 | 有酸素30分+筋トレ5種目 |
【Q&A】肥満症に関するよくある質問
Q. 防風通聖散とナイシトール、何が違うの?
A. どちらも主成分は同じですが、ナイシトールは「満量処方(成分量最大)」で、効果を実感しやすい一方、副作用(下痢や動悸)にも注意が必要です。
Q. サプリと医薬品は併用していい?
A. 基本的に併用は可能ですが、似た成分(例:カフェイン、マオウ)を重複して摂取しないよう注意が必要です。体調に不安がある場合は医師や薬剤師に相談を。
Q. 肥満症って治るの?
A. 「肥満体型」は体重を戻せば解決しますが、「肥満症」は体質改善+生活習慣+医療的介入が必要なケースも。医療機関の治療と市販アイテムをうまく使い分けましょう。
まとめ:自分に合った対策で、健康的に「肥満症」と向き合おう
肥満症は、単なる「見た目」の問題ではなく、心と体に深く関わる症状です。大切なのは、無理な我慢ではなく「適切な選択」。この記事で紹介した市販薬・サプリメント・サポートアイテムを活用しながら、ストレスの少ない健康的な生活習慣へとシフトしていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医薬品の使用については医師または薬剤師にご相談ください。