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【薬剤師監修】乗り物酔いに効くおすすめ市販薬6選|成分と特徴で自分に合った対策をしよう!

乗り物酔い(動揺病)は、車・バス・電車・船・飛行機などの乗り物に乗った際、体の平衡感覚が乱れることにより、頭痛・吐き気・めまいなどの不快症状を引き起こす状態です。特に小児や女性に多く見られますが、大人になっても苦手な人は多いものです。

この記事では、薬剤師の立場から、乗り物酔いを防ぐ・軽減するための市販薬を成分別に詳しく紹介し、それぞれの特徴や選び方、副作用、年齢や妊娠中の注意点についても網羅的に解説します。

目次

乗り物酔いの原因と症状とは?

乗り物酔いは、乗り物に揺られることで脳の平衡感覚(前庭系・視覚・深部感覚)にズレが生じ、自律神経が乱れることによって発症します。

主な症状

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 頭痛
  • めまい
  • あくび・眠気
  • 食欲不振

誘発要因

  • 空腹・満腹状態
  • 緊張やストレス
  • 後部座席
  • 匂い(排気ガス、香水)
  • 書き物・読書などの視覚的刺激

市販の乗り物酔い薬に使われる主な成分とその作用

乗り物酔いの薬は「予防薬」として出発前に服用するものが主流で、以下の成分が使われています。

スコポラミン(ブチルスコポラミン臭化物)

  • 作用:副交感神経を抑制し、胃腸の運動を整え、吐き気を予防する。
  • 特徴:眠気が出にくく、胃腸症状にも効果があるが、口が乾きやすくなることがある

口が乾いくことで多く水分摂取し、トイレが近くなることも。

ジフェンヒドラミン、マレイン酸フェニラミン、メクリジン、プロメタジン

  • 作用:抗ヒスタミン薬。自立神経を抑制し、内耳障害や循環障害によるめまいを抑制する。
  • 特徴:眠気あり。効果はしっかり。

無水カフェイン

  • 作用:中枢刺激作用で眠気を軽減
  • 特徴:抗ヒスタミンの眠気を抑えるために配合される

ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)

  • 作用:神経の働きを整え、吐き気を抑える

薬剤師おすすめ!乗り物酔いに効く市販薬6選

【1】アネロン「ニスキャップ」

  • 成分:マレイン酸フェニラミン、スコポラミン、無水カフェイン、ピリドキシン塩酸塩
  • 特徴:乗る30分前に服用で効果発揮。1日1回1カプセルの服用で長時間効果が持続。
  • 対象年齢:15歳以上
  • 眠気:あり

【2】トラベルミンファミリー

  • 成分:メクリジン、スコポラミン
  • 特徴:子ども(5歳以上)にもOK。チュアブルタイプで飲みやすい。4時間以上の間隔をおいて2回まで
  • 対象年齢:5歳以上
  • 眠気:あり

【3】トラベルミン・ジュニア

  • 成分:ジフェンヒドラミン、ジプロフィリン
  • 特徴:4時間以上の間隔をおいて3回まで
  • 対象年齢:5歳以上
  • 眠気:あり

【4】トラベルミンR

  • 成分:ジフェニドール、スコポラミン、無水カフェイン、ピリドキシン塩酸塩
  • 特徴:眠気が比較的少ない。酔ってからでも効く。4時間以上の間隔をおいて2回まで
  • 対象年齢:11歳以上
  • 眠気:少なめ

【5】トラべルミン1

  • 成分:メクリジン、スコポラミン
  • 特徴:1日1回
  • 対象年齢:15歳以上
  • 眠気:あり

【6】センパア プチベリー

  • 成分:スコポラミン、クロルフェニラミン
  • 特徴:3歳から使える。4時間以上の間隔をおいて2回まで。
  • 対象年齢:3歳以上
  • 眠気:あり

子どもや妊婦、高齢者の注意点

子ども

  • チュアブルや液剤が服用しやすい
  • 体重や年齢に合わせた用量を守る
  • 眠気による転倒に注意

妊婦

  • 極力薬の使用を控える
  • 医師と相談のうえ、リスクの低い成分を選択
  • ビタミンB6(ピリドキシン)は比較的安全とされる

高齢者

  • 抗ヒスタミンによる眠気やふらつきに注意
  • 服用前に医師・薬剤師に相談を

副作用と使用上の注意点

  • 眠気・倦怠感が出る可能性が高い(特に抗ヒスタミン系)
  • 運転前の服用は禁止(注意喚起必須)
  • アルコールとの併用はNG
  • 小児・高齢者への投与は慎重に

よくある質問(Q&A)

Q1. 子どもでも市販の乗り物酔い薬は使えますか?

A. 子ども用に設計された製品があります。年齢や体重に応じた用法・用量が記載されているので、必ず確認しましょう。代表的なものに「トラベルミンジュニア」や「センパアこども用」などがあります。

Q2. 服用のタイミングはいつがベストですか?

A. 多くの乗り物酔い薬は乗車の30分前の服用が推奨されています。成分によって吸収時間が異なるので、製品ごとの用法を確認してください。

Q3. 妊娠中でも乗り物酔い薬は使用できますか?

A. 妊娠中の使用は基本的に医師への相談が必要です。自己判断での服用は避けましょう。漢方薬や食事・姿勢などの非薬物療法も検討してみてください。

Q4. 眠くなる成分はありますか?

A. はい。多くの市販薬には抗ヒスタミン成分(例:d-クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンなど)**が含まれており、眠気を引き起こす可能性があります。運転や作業前には注意が必要です。

Q5. 飲み忘れてしまった場合、途中で飲んでも効果がありますか?

A. 状況によりますが、酔い始めた直後であれば効果が期待できる場合もあります。ただし、症状が進行してしまうと効果が出にくくなることもあるため、事前の服用が基本です。

Q6. 飲み合わせに注意すべき薬はありますか?

A. 抗ヒスタミン成分は他の鎮静薬・睡眠薬・抗不安薬などとの併用で眠気が強く出る可能性があります。持病の薬を服用している方は事前に薬剤師に相談しましょう。

まとめ:成分と目的で最適な1錠を選ぼう

乗り物酔いは、下記確認しながら正しい薬を使うことで予防・対処が可能です。

  • 対象年齢
  • 服用回数
  • チュアブルやドリンクなどの剤形
  • 眠気の出やすさ

症状や目的、体質に合わせて、薬剤師や医師に相談しながら最適な市販薬を選んでください。

この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療的な診断や処方の代替にはなりません。

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