MENU

【薬剤師監修】にきびの正しいケアとおすすめ市販薬まとめ|種類別・年代別に徹底解説

思春期から大人まで、多くの人を悩ませる「にきび」。
顔にぽつんとできただけでも気分が落ち込みますし、繰り返しできると「またか…」と自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。

にきびはただの「皮膚の吹き出物」ではなく、毛穴の詰まりや皮脂分泌、ホルモンバランスなどが関わる立派な皮膚疾患です。
正しい知識を持ってケアすれば改善が見込めますし、逆に間違ったケアを続けると悪化や跡が残る原因にもなります。

この記事では、薬剤師の立場から にきびの原因・種類・年代別の特徴・セルフケア・市販薬の徹底レビュー をまとめました。さらに、病院を受診すべき目安や治療費の目安 も詳しく紹介します。

目次

にきびの種類

にきびには進行段階があります。

にきびは段階的に進行していくのが特徴です。

白ニキビ(閉鎖面ぽう)

  • 初期段階。毛穴が角栓でふさがれ、皮脂が詰まって白いポツポツに。
  • まだ炎症は起きていない。

黒ニキビ(開放面ぽう)

  • 毛穴が開き、皮脂が酸化して黒く見える。
  • 汚れのせいと誤解されやすいが、実際は酸化現象。

赤ニキビ

  • 毛穴にたまった皮脂でアクネ菌が増殖し、炎症を起こす。
  • 赤く腫れあがり、痛みを伴うことも多い。

黄ニキビ

  • 赤ニキビが悪化し、膿がたまって黄色く見える。
  • 跡が残るリスクが高いため、早めの治療が必要

ニキビ跡

  • 炎症後の赤み、色素沈着、クレーター状の陥没に分類される。
  • 重症化した場合は市販薬では対応困難で、美容皮膚科での治療が推奨される。

にきびの原因とは?

にきびは主に「毛穴のつまり」と「皮脂の過剰分泌」が引き金です。

にきびの発生にはいくつかの要因が複雑に絡み合っています。

1. 皮脂の過剰分泌

  • 思春期は男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が増加し、皮脂腺の働きが活発化。
  • 皮脂が多いと毛穴が詰まりやすく、にきびの温床になる。
  • 大人になってからも、ストレスや食生活の乱れで皮脂分泌が増えるケースも。

2. 毛穴の角化異常

  • 通常は角質が自然に剥がれ落ちるが、ターンオーバーが乱れると毛穴に蓄積。
  • 古い角質と皮脂が混ざって「角栓」となり、毛穴を塞ぐ。
  • これが白ニキビや黒ニキビの初期段階につながる。

3. アクネ菌の繁殖

  • アクネ菌(Cutibacterium acnes)は皮膚常在菌の一種。
  • 毛穴が塞がれ皮脂が溜まると、アクネ菌が異常に増殖。
  • この菌が産生する物質が炎症を引き起こし、赤ニキビや膿ニキビに進行する。

4. ホルモンバランス

  • 思春期は男性ホルモン優位になり皮脂が増える。
  • 女性は生理前に黄体ホルモンが優位となり皮脂分泌が増加。
  • 更年期やストレスによるホルモン乱れも大人ニキビの原因になる。

5. 生活習慣や環境

  • 睡眠不足:成長ホルモン分泌が減り、肌の修復が遅れる。
  • 食生活の乱れ:糖質・脂質過多、乳製品の摂りすぎが影響するとの報告あり。
  • ストレス:男性ホルモン分泌を増加させ、皮脂を増やす。
  • 不適切なスキンケア:洗顔しすぎや化粧品の刺激で悪化することも。

年代別のにきびの特徴

10代(思春期ニキビ)

  • 原因:男性ホルモン分泌による皮脂量の急増。
  • 特徴:額・鼻のTゾーンにできやすい。
  • ポイント:洗顔と生活習慣の見直しが第一。

20代前半

  • 原因:生活習慣(夜更かし・不規則な食事)+ホルモンバランス。
  • 特徴:思春期にきびが落ち着き始めるが、まだ皮脂分泌が多く残る。
  • ポイント:保湿を意識したケアとバランスの良い食生活。

20代後半〜30代(大人ニキビ)

  • 原因:ストレス・ホルモン変動(生理前)・乾燥・化粧品刺激。
  • 特徴:あご・口周り・フェイスラインに繰り返し出やすい。
  • ポイント:洗顔後の保湿・ストレス管理・メイク落としの徹底。

40代以降

  • 原因:更年期に伴うホルモンバランスの乱れ。
  • 特徴:肌の乾燥と同時ににきびが出る「乾燥性大人ニキビ」。
  • ポイント:低刺激のスキンケア+皮膚科受診も早めに検討。

成分別の特徴まとめ

OTCで使われる成分(一部)は下記となります。

  • イオウ:皮脂吸収・殺菌作用
  • イブプロフェンピコノール:炎症を鎮める
  • イソプロピルメチルフェノール:殺菌作用
  • 抗生物質入り外用剤:短期間で炎症性ニキビに対応

ペアアクネクリームW

  • 成分:イブプロフェンピコノール、イソプロピルメチルフェノール
  • 特徴:炎症を抑え、殺菌作用で白ニキビと赤ニキビを抑える。

クレアラシル ニキビ治療薬クリーム

  • 成分:イオウ、レゾルシン
  • 特徴:角質を柔らかくし毛穴詰まりを改善。皮脂吸収作用あり。白ニキビ赤ニキビ

マキロンアクネージュメディカルクリーム

  • 成分:ベンゼトニウム、イブプロフェンピコノール、トコフェロール酢酸エステル
  • 特徴:ベンゼトニウムの殺菌、イブプロフェンピコノールで炎症を鎮め、トコフェロール酢酸エステルで
    血行を促進し、肌の生まれ変わりを促します。

私生活で取り組めるにきび対策

にきびは「皮脂分泌の増加」「毛穴の詰まり」「アクネ菌の増殖」「炎症」の4つが連鎖して悪化していきます。生活習慣の見直しは、このサイクルを断ち切るために重要です。

1. 食事によるにきび対策

  • 糖質(甘いもの・白米・パンなど)
     → 血糖値が急上昇すると「インスリン」が大量に分泌される。
     → インスリンは男性ホルモン(アンドロゲン)や成長因子(IGF-1)を刺激し、皮脂分泌を増加。
     → 結果、毛穴が詰まりやすくなる。
  • 脂質(揚げ物・スナック菓子)
     → 過剰に摂ると皮脂成分に直接反映され、毛穴詰まりを悪化。
  • 乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)
     → IGF-1を上昇させ、にきび悪化に関連すると研究報告あり。
  • 改善のために摂るべき栄養素
     - ビタミンA(皮膚の角化を正常化):人参、ほうれん草
     - ビタミンB2・B6(皮脂分泌のコントロール):豚肉、魚、卵
     - ビタミンC(抗酸化作用・炎症抑制):果物、ブロッコリー
     - 亜鉛(ターンオーバー促進・免疫調整):牡蠣、レバー

2. 睡眠によるにきび対策

  • 睡眠不足 → コルチゾール(ストレスホルモン)が増える
  • コルチゾール → 男性ホルモン分泌を間接的に刺激 → 皮脂分泌増加
  • 睡眠中に分泌される 成長ホルモン は肌細胞の修復やターンオーバーを促進。
     → 睡眠不足=肌の修復が進まず、角質異常・炎症が長引く。

・「22時~2時」の間に深い睡眠をとるのが理想(成長ホルモンの分泌がピーク)。
・夜更かしやスマホのブルーライトは体内時計を乱し、にきびリスクを高める。

3. ストレス管理

  • ストレス → 交感神経優位になり、皮脂腺が刺激される。
  • またストレスホルモン(コルチゾール)が皮脂増加・炎症促進を引き起こす。
  • 自律神経の乱れ → ホルモンバランスの乱れにつながり、生理前のにきび悪化にも関連。

・軽い運動(ウォーキング・ヨガ):副交感神経を優位にし、ホルモンバランスを整える。
・深呼吸や瞑想:コルチゾール抑制。
・趣味・リラックス時間:ストレスによる皮脂過剰分泌を防ぐ。

4. スキンケアの工夫

  • 過度な洗顔 → 皮脂を取りすぎ → 乾燥 → 皮脂分泌のリバウンドで逆に悪化。
  • 油分が多い化粧品 → 毛穴を詰まらせ「コメド(角栓)」を形成。
  • 適度な保湿 → バリア機能を整え、角質の剥がれをスムーズにすることで毛穴詰まりを防ぐ。

・洗顔は1日2回まで。弱酸性の洗顔料を選ぶ。
・「ノンコメドジェニック」表記のある化粧品を使用。
・アルコールや強い香料入りは刺激になりやすいので避ける。
・セラミドやヒアルロン酸配合の保湿剤で水分保持。

5. 清潔習慣

  • 枕カバー・タオルが汚れている → 雑菌や皮脂汚れが付着 → 毛穴詰まりを悪化。
  • 髪の毛や前髪が皮膚に触れる → 皮脂やスタイリング剤が刺激。
  • マスク摩擦 → 皮膚バリアが壊れ、炎症性にきびが悪化。

・枕カバーは2~3日に1回は洗濯。
・前髪を上げる、スタイリング剤が肌に触れない工夫をする。
・マスクは通気性が良いものや肌に優しい素材を選び、こまめに交換。

にきびで病院にかかるべき目安と費用感

にきびは多くの方が「思春期の一時的なもの」と軽視しがちですが、実は放置すると色素沈着やクレーター状の痕になり、長期的な肌トラブルにつながることがあります。次のような場合は、自己ケアではなく皮膚科を受診すべきサインです。

  • 赤く腫れて痛みが強いにきびが増えている
  • 膿を持ったにきび(膿疱)が多発している
  • 市販薬やスキンケアを数か月試しても改善しない
  • 頬・あご・背中など広範囲にできている
  • ニキビ跡が残りそうで不安

こうした場合は、毛穴の炎症を根本的に抑える治療が必要になります。

病院で受けられる治療と費用感

皮膚科では、にきびの状態に応じて以下のような治療が行われます。

① 外用薬治療

  • ディフェリンゲル(アダパレン):毛穴詰まりを防ぐ
  • ベピオゲル(過酸化ベンゾイル):殺菌作用とピーリング効果
  • ダラシンTゲル(クリンダマイシン):アクネ菌を抑える抗生物質

👉 保険診療で1か月あたり 1,000〜3,000円程度

② 内服薬治療

  • 抗生物質(ミノサイクリンなど):炎症や膿を抑える
  • 漢方薬(清上防風湯・十味敗毒湯など):体質改善

👉 保険適用で 1,000〜2,500円程度

③ 女性特有の治療:低用量ピル

女性の大人ニキビは、ホルモンバランスの乱れが原因であることが多く、低用量ピルが有効です。

大人ニキビに低用量ピルが効くメカニズム

低用量ピルは「避妊薬」というイメージが強いですが、実はホルモンバランスを整える薬です。

  • エストロゲンとプロゲスチンを補うことで、女性ホルモンのリズムを安定化
  • 男性ホルモンの影響(皮脂分泌を増やす作用)を抑制
  • 結果として、皮脂過剰を防ぎ、毛穴詰まりや炎症を改善

特に あご・フェイスラインに繰り返しできるニキビ はホルモン要因が強く、ピルでの改善が期待できます。

👉 自費診療のため、1か月あたり 2,000〜3,500円前後が相場です。

オンライン診療の便利さ

にきび治療は数か月〜年単位で継続が必要になることもあります。通院だと時間が取られがちですが、オンライン診療ならスマホひとつで完結します。

  • 自宅から受診可能(仕事・学校の合間に受けられる)
  • 薬は自宅に配送(薬局に行く必要なし)
  • 定期配送システムがあるため飲み忘れや中断のリスクが減る

ルナルナオンラインのおすすめポイント

特に女性の大人ニキビ治療におすすめなのが ルナルナオンライン診療

  • 婦人科系に特化したオンライン診療サービス
  • 低用量ピル処方に強み
  • 医師とのビデオ通話やチャットで安心して相談できる
  • 料金も明確で、ピル代+診察料込みで月額3,000円前後〜
  • 配送もプライバシーに配慮

👉 生理不順やPMSに悩んでいる女性も同時にケアできるので、「美容+健康管理」両方をサポートしてくれるのが大きな魅力です。

ルナルナで今すぐオンライン診療を予約する ▶
匿名性に配慮/最短当日受診/ピルは自宅にお届け

まとめ

  • 自己ケアで治らない、赤み・膿・跡が気になる場合は皮膚科へ
  • 保険診療なら月1,000〜3,000円程度で治療可能
  • 大人ニキビには低用量ピルが効果的
  • 通院が大変な人はオンライン診療がおすすめ
  • 特に ルナルナオンラインは女性特有のニキビ治療に強く、利便性と安心感が魅力
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次