皆さん仕事でアンケートを作ることもあるのではないでしょうか。従業員満足度や商品評価など、いろいろな場面で出てくるかと思います。
アンケート作ったことないけど、どうやってるくればいいの
アンケート作成は決して難しいものではないです。流れや質問のコツなど分かれば簡単に作れます。今回はそちらをご紹介していきます!
アンケートの作り方の基本概要
アンケートを作成する際、最初に重要となるのが目的をしっかりと明確にすることです。
アンケートはデータを集めるための非常に有効な手段なのですが、
目的が曖昧(何となく)ですと結果が出た際にも扱い方が分からなくなります。
正直、これ多いです。
ですので、まずは目的の設定、ターゲットの設定について詳しく説明していきます。
アンケートの目的を明確にする重要性
アンケート作成の最初のステップは、何のためにアンケートを行うのか?
その目的を明確にすることです。
アンケートの目的は、例えば「顧客の満足度を知りたい」「商品やサービスの改善点を見つけたい」「市場調査をしたい」など外向けもある一方で「従業員の満足度を知りたい」と内向きと、さまざまです。
この目的を明確にしないと、不要な質問が多くなり、結果もぶれぶれになります。
目的がはっきりしていると、質問内容も自然と絞られ、効果的なアンケートを作ることができます。
また、目的に応じたデータの集め方や分析方法も決まるため、結果を活用する際にもスムーズです。
さらに言えば、仮説を持つといいでしょう。
この仮説が合っているどうかを確かめるということが明確ですので、アンケートも作りやすくなります。
目的を明確にするこで
- 聞きたいことだけに絞ることができる
- 無駄な質問を減らし、回答者の負担を軽減することができる
- 集めたデータを効果的に活用しやすくなる
アンケートの目的が曖昧だと、集めたデータの使い道がはっきりせず、結果的に効果の薄いアンケートになってしまう恐れがあります。ですので、最初にしっかりと目的を定めてください。これ大原則です。
ターゲットを明確に設定する方法
アンケートを行う上で、もう一つ大切なことは、誰を対象にするか、つまりターゲットを明確にすることです。
例えば、若者向けの商品について意見を取りたい際に、アンケートを高齢者にとっても得られるデータは的確でない可能性が高いです。高齢者が若者の情報を持っているとは正直思えませんので。
このようにターゲットというのもとても重要になります。
ターゲットを設定する際には、以下の流れになります。
①年齢や性別、居住地、家族構成など、属性に基づくターゲット設定
②さらに商品やサービスの使用状況によるターゲットの絞り込み
⇒類似品を使用している方、この種の商品を週に1回以上している方などなど
①②の条件を設定してスクリーニングします。
(スクリーニングとは質問でターゲットに絞ることです。)
ターゲットが正確に設定されていれば、そのグループに合った質問を作成することができます。
たとえば、商品に関するフィードバックを求めるなら、その商品を使用したことがある人、逆に、まだ使用していない人にその商品をどう思うか聞く場合は、商品の説明をして購入意欲に関する質問などが中心になるかと思います。
ターゲットの設定が不十分だと、集めたデータが偏ってしまうことがあるため、ここでも最初にしっかりとした計画を立てることが重要です。
目的とターゲットをしっかり明確化する
効果的なアンケートの質問設計
アンケートの質問設計は、回答率を大きく左右します。複雑で難しい質問が並んでいると、回答者は途中でアンケートを放棄(脱落)してしまう可能性があります。
そこで、質問はなるべくシンプルで、分かりやすいものにすることが大切です。皆さんもよくわからない質問されたら、回答しにくいですよね。
質問の種類とその選び方
アンケートの質問にはいくつかの種類があります。代表的なものは以下の通りです。
- 選択式
提示された選択肢の中から回答を選んでもらう形式です。複数の選択肢から一つを選ぶ単一選択式や、複数の選択肢を選べる複数選択式があります。
メリット:回答者への負担が少ない、集計しやすい
デメリット:選択肢として記載した以外の回答が見えてこない - 自由回答式
回答者が自分の意見や考えを自由に記入する形式です。
メリット:新たな意見や発見が得られる
デメリット:回答者に負担がかかる、集計はしにくい - スケール式
満足度や意見の強弱を数値で評価してもらう形式です。例えば「非常に満足」「どちらともいえない」「非常に不満」などの段階評価がこれに当たります。
ここも好みがありますね、7段階評価にするのか、5段階評価にするのか。
日本人は端っこを選択したがらない(「非常に」「とても」)ので、その辺を考慮してスケールの数やスケールの文言を検討するのがいいかもしれません。
質問の選び方は、アンケートの目的やターゲットに合わせて決めることが大切です。
例えば、商品の評価を知りたい場合にはスケール式や選択式が適していますし、改善点や新たなアイデアを募るなら自由回答式が効果的です。
これをどんどん作っていくイメージです。
質問の順序と流れ
アンケートを作成する際には、質問の順序も重要です。最初に難しい質問や答えにくい質問があると、回答者が答える意欲を失って脱落してしまうことがあります。そこで、以下の点を意識して質問の順序を考えましょう。
①簡単な質問から始める
最初は簡単で答えやすい質問を用意することで、回答者がアンケートに入りやすくなります。
②質問を関連づける
質問同士の関連性を意識して、流れを持たせることが大切です。例えば、製品に関する質問が続く場合、まず「使ったことがあるかどうか」を聞いてから「満足度」や「改善点」などを質問するようにします。
③最後に難しい質問を持ってくる
難しい質問や時間がかかる質問は、最後に配置するのが効果的です。これにより、途中で回答を放棄されるリスクが減ります。
こうした工夫により、回答者がスムーズに答えられ、より多くの回答を集めることができるようになります。
中立的な言葉を選ぶ
質問が特定の方向に誘導されることを防ぐため、中立的な言葉を使用することが必要です。たとえば、「○○が好きですか?」と聞くよりも、「○○についてどう思いますか?」といった表現の方が、公平な回答を引き出しやすくなります。
・避けるべき言葉
「絶対に」や「すごく」といった強い表現は、回答者が無意識に回答を選びやすくなるため避けるべきです。
・選択肢の幅を広げる
「はい」や「いいえ」だけではなく、「どちらでもない」「わからない」といった中立的な選択肢を追加することで、回答者が無理に答えを選ぶことなく、自分の意見を反映しやすくなります。
選択肢の数に気を付ける
選択肢が多すぎると、回答者も選択肢を全部読むことなく、適当に回答される可能性があります。
特に決まりはないですが、1個の質問で選択肢は10個前後には収めたほうがよいかと思います。
質問数に気を付ける
質問の数が多すぎると、回答者に負担を感じさせ、途中でアンケートを離脱する可能性が高くなります。適度な量の質問を設計し、回答者がストレスなく回答できるよう工夫することが大切です。
こちらも決まりはないですが、通常、アンケートは10〜15問程度に収めると回答者の負担が少なくなります。短すぎるとデータの質が落ちますが、長すぎると回答完了率が下がるため、適切なバランスを取ることが重要です。
自由回答式の数に気をつける
自由回答式が多いと回答者にかなり負担がかかります。例えば、自由回答式が10個もあったら、私はそのアンケートをスルーしてしまいそうな気がします。ですので、自由回答式は本当に必要な時のみに使用するのがおススメとなります。
回答率を上げるための工夫
アンケートを作成したら、できるだけ多くの回答を集めることが目標です。しかし、どんなに優れた質問を用意しても、回答者が答える動機を持たなければ、思ったような結果が得られないことがあります。ここでは、回答率を上げるための工夫について紹介します。
シンプルでわかりやすい質問を作成する方法
質問が複雑であったり、理解しづらかったりすると、回答者は途中でアンケートをやめてしまうことがあります。そこで、以下のポイントを意識して質問を作成しましょう。
・短く簡潔に
なるべく短い文章で、シンプルな言葉を使って質問を作成しましょう。
・具体的な質問をする
抽象的な質問ではなく、具体的な場面を想像しやすい質問を作成することで、回答者が答えやすくなります。回答者それぞれでイメージしているものが異なると、そのデータも怪しくなってきます。
・一度に一つの質問に絞る
複数の要素を一つの質問に盛り込むと、回答者が混乱します。結局これ何聞かれてるんだろうと。質問は一度に一つに絞り、明確にすることが大切です。
シンプルでわかりやすい質問を心がけることで、回答者が最後までアンケートに答えてくれる確率が高くなります。
回答者へのインセンティブを設定する
回答者がアンケートに答える動機を高めるためには、何かしらのインセンティブを設定することが効果的です。例えば、以下のようなインセンティブを提供することが考えられます。
- ポイントやギフト券のプレゼント
アンケートに回答すると、ポイントやギフト券がもらえるといった特典は非常に有効です。 - 抽選でのプレゼント企画
大きな報酬を用意する場合、全員に渡すのではなく、抽選で一部の回答者に贈る形式も有効です。 - 回答後の結果共有
アンケートの結果を共有することで、回答者も自分の意見が反映されたことを感じ、満足度が高まります。
これらの工夫により、回答者のモチベーションを高め、より多くの回答を集めることが可能です。
アンケート作成時の注意点
アンケートは、消費者の意見を集めたり、社会的なトレンドを把握したりするのに非常に効果的な手段です。
しかし、注意点もあり、特に個人情報の保護やデータ管理が重要です。
プライバシー保護
アンケートを実施する際に最も重要な点の一つは、個人情報の保護とデータ管理です。回答者が安心して参加できる環境を整えるために、しっかりとしたプライバシー保護の対策が必要です。ここでは、その具体的な方法を紹介します。
1. 個人情報の扱い方
アンケートで収集するデータには、名前や住所、連絡先などの個人情報が含まれることがあります。これらの情報は厳重に管理する必要があります。具体的には以下のような対策が必要です。
- 必要最低限の情報収集
目的に必要な範囲を超える個人情報は収集しないようにしましょう。例えば、年齢や性別などのデータが不要であれば、質問から除外することが重要です。 - 情報の匿名化
個人を特定できる情報が不要な場合は、回答者の名前や連絡先を収集せずに、匿名での回答を促すことでプライバシーを守ることができます。 - データ保存の安全性
収集したデータは、安全な場所に保管し、適切にアクセス制限をかける必要があります。データが外部に漏れないよう、暗号化やパスワード管理を徹底しましょう。
2. プライバシーポリシーの提示
アンケートを実施する際には、プライバシーポリシーの提示が不可欠です。回答者に、どのようなデータを収集し、それをどのように利用するのかを事前に説明することで、安心して参加してもらえます。
- 明確な説明
アンケートの開始時に、データの取り扱いに関する説明を簡潔に記載しましょう。「収集したデータは調査目的でのみ使用し、外部に提供しません」といった具体的な内容を提示することが効果的です。 - 同意の取得
個人情報を収集する場合は、回答者から明確な同意を得る必要があります。同意確認のチェックボックスなどを設け、確認を徹底しましょう。
データ管理と削除
収集したデータは適切に管理されるだけでなく、利用目的が達成された場合や、回答者から削除を求められた際には、速やかに削除する必要があります。
- 期限付きデータ管理
データの保管期間を定め、長期間保存しない方針を取ることが推奨されます。例えば、調査が終了してから一定期間が過ぎたデータは、自動的に削除されるように設定しておくと良いでしょう。 - アクセス制限
誰でもデータにアクセスできる状況を避け、限られた担当者のみがアクセスできるように管理することが、プライバシー保護の鍵です。
プライバシー保護やデータ管理をしっかり行うことで、回答者が安心してアンケートに参加でき、質の高いデータを収集することが可能になります。
アンケートでよく使う項目
性別
年代
子供の有無
職業など
学歴
まとめ
アンケートを作成する際には下記を意識するようにしてください。
①アンケートの目的
②アンケートのターゲット
③回答方法(選択式、自由記載、スケール)
④質問の流れ(簡単なことから聞いていく)
⑤質問の言葉遣い
⑥質問数、選択肢の数
⑦シンプルな質問(一つの質問に複数の内容を聞かない)
ポイントではないですが・・・プライバシー保護
これで良質なアンケート作成ができると思います!
最後までありがとうございます!