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膀胱炎とは?原因と症状を知ろう
膀胱炎は膀胱に細菌が感染し、炎症を起こす病気で、特に女性に多く見られます。尿道が短く、細菌が侵入しやすくなっているのが主な要因です。
主な症状
- 頻尿(1時間に数回トイレに行く)
- 排尿時の痛み(チクチク、ヒリヒリ感)
- 残尿感(尿が出切らない感覚)
- 下腹部の鈍痛
- 尿のにごりや血尿
膀胱炎になりやすい人の特徴
1. 女性(特に若い女性・高齢女性)
- 尿道が短いため、菌が膀胱に入りやすい
- 性交渉後に発症する「性交関連膀胱炎」が多い
- 高齢になると免疫力や膀胱機能が低下しやすい
2. 水分摂取が少ない人
- 尿量が少なくなると、細菌が体内にとどまりやすくなります
- 尿で細菌を「洗い流す」力が弱まるため、感染リスクが上がります
3. 排尿をがまんしがちな人
- 長時間トイレを我慢すると、膀胱内に菌が増殖しやすくなります
- 職業柄トイレに行けない(看護師、販売員など)人に多い傾向があります
4. ストレスや疲れがたまっている人
- 免疫力が低下し、菌に対する抵抗力が弱くなるため
- 睡眠不足や心身の疲れも、感染リスクに関係します
5. 糖尿病や膀胱の病気がある人
- 糖尿病の人は尿に糖が含まれやすく、菌のエサになることがあります
- 膀胱内の尿を出し切れない「残尿」があると、膀胱炎を起こしやすいです
市販薬の主な成分の働き比較表
成分名 | 働き | 対象症状 | 備考 |
---|---|---|---|
ウワウルシ(アルブチン) | 抗菌・利尿 | 頻尿・排尿痛 | 自然由来の抗菌成分 |
ケイヒ | 血行促進・抗炎症 | 冷えによる症状 | 漢方処方に多く含まれる |
ブクリョウ | 利尿・鎮静 | 排尿困難・むくみ | 精神安定作用もあり |
シャゼンシ | 排尿促進 | 残尿感・頻尿 | 古来より用いられる生薬 |
タクシャ | 消炎・利尿 | 膀胱の熱感 | 尿路の炎症に効果的 |
カンゾウ | 抗炎症・緩和 | 痛み・炎症全般 | 他成分の調和役も担う |
モクツウ | 利尿・通経 | 慢性的な排尿障害 | 比較的マイルドな効果 |
薬剤師が選ぶ!膀胱炎におすすめの市販薬5選【成分・特徴付き】
ボーコレン(小林製薬)
- 成分:ブクリョウ、トウキ、オウゴン、カンゾウなど
- 特徴:女性特有の膀胱炎に配慮した漢方薬。11種類の生薬は配合。つらい症状を徐々に緩和していく。
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ハルンケア(大鵬薬品)
- 成分:ジオウ、タクシャ、ボタンピ、ブクリョウなど
- 特徴:体力の低下、下半身の衰え、手足の冷えを伴う残尿感や頻尿を改善する。
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猪苓湯エキス顆粒(ツムラ)
- 成分:チョレイ、ブクリョウ、タクシャなど
- 特徴:体内の余分な水分を排出。むくみ・排尿障害に。
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腎仙散(摩耶堂製薬 ロート製薬グループ)
- 成分:ウワウルシ、タクシャ・ブクリョウ・ジオウ・キササゲなど
- 特徴:原因菌に作用して、繰り返す膀胱炎に。
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ボーコレン エージ+(小林製薬)
- 成分:トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウなど
- 特徴:40代からの長引く膀胱など、炎症による排尿痛、残尿感に
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使用方法と継続期間の注意点
- 市販薬は症状が出た初期に使用するのが効果的。
- 1週間以上使用しても改善が見られない場合は、必ず泌尿器科を受診。
- 膀胱炎の市販薬は「対症療法」が基本であり、根本治療にはなりません。
妊娠中・授乳中の方の注意点
- 妊娠中は体の免疫が低下しており、膀胱炎にかかりやすくなります。
- 市販薬の服用は必ず主治医に確認することが必要です。
- 授乳中でも一部の漢方は使用可能ですが、添付文書の確認を忘れずに。
膀胱炎を繰り返さないために心がけたい生活習慣
- トイレは我慢しない。
- 性交渉の後には清潔に保つ。
- 水分を1日1.5〜2L以上とって尿をしっかり出す。
- デリケートゾーンをゴシゴシ洗いすぎない。
- 睡眠・ストレスケアも忘れずに。
市販薬で改善しない場合は?病院受診の目安
- 発熱や背中の痛み(腎盂腎炎の可能性)
- 血尿が続く
- 何度も膀胱炎を繰り返す(3回/年 以上)
これらの場合は、泌尿器科での検査と抗生物質の処方が必要です。
まとめ
- 膀胱炎は早めの対応で悪化を防げます。
- 市販薬で対処する場合も、適切な製品選びと使い方が重要。
- 繰り返す膀胱炎には、生活習慣の見直しや漢方薬の活用もおすすめです。
※この記事は医療アドバイスを目的としたものではなく、一般的な情報提供を目的としています。症状が続く場合は、必ず医師にご相談ください。